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クラミジア感染症やニキビの治療に使われる「ミノマイシン」の効果

ミノマイシンはテトラサイクリン系抗生物質のミノサイクリンが配合された抗菌薬で、クラミジアや他の多くの細菌感染症の治療に用いられている薬です。ミノサイクリンは細菌の細胞内に取り込まれると、細菌の体の材料となるタンパク質を合成するリボソームに結合して働きを止める作用があります。リボソームでタンパク質の合成ができなくなった細菌は、細胞分裂(増殖)ができないので死滅します。

ちなみにジスロマックの有効成分のアジスロマイシンも、リボソームのタンパク質(50S)に結合することによって抗菌効果を発揮する点でメカニズムがよく似ています。ただしミノサイクリンが結合するリボソームの場所は、アジスロマイシンとは異なる部分(30S)であるという点で違いがあります。

ミノサイクリンを有効成分とするミノマイシンは錠剤またはカプセル錠で、内服薬(飲み薬)です。ミノサイクリンは細菌の細胞内に取り込まれやすいため、他の抗生物質と比べて抗菌力が強いという特徴を持ちます。ミノサイクリンは低濃度であれば細胞分裂を阻止する効果(静菌作用)を持ちますが、高濃度では殺菌力を持ちます。このためクラミジア菌も含めて幅広い種類の細菌に対して抗菌力を持ち、細菌以外にマラリア原虫にも有効です。ミノサイクリンはニキビを引き起こすアクネ菌にも抗菌効果を持ち、皮膚科クリニックでニキビの治療薬として処方される場合があります。

ミノマイシンは細菌のタンパク質合成を阻止する働きがあるため、細胞壁を持たない細菌に対しても抗菌効果を発揮します。ペニシリン系やセフェム系抗生物質はペプチドグリカンを持つ細菌にのみ抗菌作用を示しますが、ミノマイシンはこれらの抗生物質が効かない細菌感染症にも効果があります。

ジスロマックが発売される以前には、クラミジア感染症の治療で第一選択薬としてミノマイシンが処方されていました。ミノマイシンは抗菌力が高いですが、副作用が強いというデメリットがあります。このため、現在は他の抗生物質が効かなかった場合に強い副作用を覚悟の上で使用されるケースが多いです。ちなみにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症にも、ミノマイシンが使用される場合があります。

クラミジアの治療でジスロマックを服用しても完治させることができなかった場合に、ミノマイシンを使用することができます。クラミジア治療でミノマイシン(100m錠)を使用する場合は、1日あたり2錠または3錠を毎日服用します。治療期間は3~4週間で、病気の症状が出なくなっても病原菌が死滅するまで服用を続ける必要があります。

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